ようやくkirkwood搭載の高速NASを手に入れた。
kirkwoodは、armコンパチなCPUが統合されたMarvellのSoC、だそうだ。
例によってヤフオクでLS-XHLのガワだけ入手し、Debian化した。
かつてオレサマにも、1GHz超のCPUを持つNASがあればあれもこれもできる、そう思っていた時期がありました。
しかし、RadikoをNASで受信してVGF-WA1でRadikoを聞いてやるぜ!計画は、AAC→MP3変換に実時間以上かかって断念。
音声のトラスコすらできんのか。。
あれ、せっかく高速NASを手に入れたのにもうやることなくね?
rep2もDLNA(正確にはUPnP)サーバも、LS-GLで十分こなせるし。
確かにSambaの読み書き速度はLS-GLと比較してかなり速いが、オレサマの使い方では、各種動画のビットレート以上の読み速度があれば十分なのだ。
もし、LS-GLとLS-XHLの2台持ちなら、LS-XHLはDebian化する必要はないかもしれない。
LS-GLはDebian化して、やれることをやらせる。
LS-XHLでは、LS-GLではできないbuffaloファームウェアが提供する各種付加機能(Webアクセスとか)をやらせる。
蛇足だが、Webアクセス機能はなかなかよい。
身内に家族写真を見せるとか、旅行の写真を友人に渡すとかに重宝する機能だ。
ただ、もうちょっとセキュリティに気を配ってほしい。
せっかくDDNSのホスト名を登録しているんだから、IPアドレスや登録外のホスト名によるWebアクセス機能へのアクセスは弾いてほしい。
で、本題。
kernel再構築というのをやってみた。
別になんか目的があったわけではない。
ただ、LS-XHLをのDebian化で使用したkernelは、Buffaloのファームウェアのもの。
ところが、Buffaloのファームウェアのkernelのバージョンは2.6.31.8。
以前紹介した方法でLS-GLをDebian Squeeze化したときに入ったkernelのバージョンより低い。
それは、ちょっと、なぁ。
なんか、足の裏のごはん粒的な感じ。
取って食えるわけではないが、取らないと気持ち悪い、みたいな。
kernel再構築は、VMware PlayerにインストールしたUbuntu11.10で実施。
ソースのバージョンは、2.6.38.8
ソースの入手先は、こちら(from kernel.org)
ソースのパッチは、こちらを参照して以下のソースに適用。
arch/arm/mach-kirkwood/Kconfig
arch/arm/mach-kirkwood/lsxhl-setup.c
arch/arm/mach-kirkwood/Makefile
(arch/arm/tools/mach-typesはいじらない)
ツールチェイン(クロスコンパイラ)は、Codesourceryの arm-2011.03-41-arm-none-linux-gnueabi-i686-pc-linux-gnu.tar.bz2 を使った。
クロスコンパイルによるkernel再構築でひっかかったことがある。
uImage.buffaloをつくるには、make zImageしてmkimageでzImageからuImageに変換するのだが、この作業をUbuntuでやるとなぜかLS-XHLが起動しないuImageが出来上がる。
zImageからuImageへの変換はLS-XHLでやった方がいい。
mkimageは、aptitude install uboot-mkimageで入る。
せっかくなので簡易ベンチマーク。
Windows XPをクライアントにして、CrystalDiskMarkでSambaの読み書き速度を比較してみた。
LS-XHLのベースシステムはdebootstrapを使ってDebian Squeeze化したときのものであり、同一。
違いは、LS-XHLのカーネルとカーネルモジュールのみ。
LS-XHL w/ kernel 2.6.31.8
———————————————————————–
CrystalDiskMark 3.0.1 (C) 2007-2010 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
———————————————————————–
* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]
Sequential Read : 36.093 MB/s
Sequential Write : 44.499 MB/s
Random Read 512KB : 23.006 MB/s
Random Write 512KB : 47.186 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 0.584 MB/s [ 142.6 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 7.399 MB/s [ 1806.4 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 0.593 MB/s [ 144.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 7.269 MB/s [ 1774.5 IOPS]
Test : 1000 MB [Z: 61.0% (844.8/1385.9 GB)] (x5)
Date : 2012/01/23 21:51:47
OS : Windows XP Professional SP3 [5.1 Build 2600] (x86)
LS-XHL w/ kernel 2.6.38.8
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CrystalDiskMark 3.0.1 (C) 2007-2010 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
———————————————————————–
* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]
Sequential Read : 37.176 MB/s
Sequential Write : 47.706 MB/s
Random Read 512KB : 24.125 MB/s
Random Write 512KB : 47.725 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 0.597 MB/s [ 145.7 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 7.851 MB/s [ 1916.8 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 0.528 MB/s [ 128.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 7.957 MB/s [ 1942.6 IOPS]
Test : 1000 MB [Z: 61.0% (844.8/1385.9 GB)] (x5)
Date : 2012/01/23 21:18:01
OS : Windows XP Professional SP3 [5.1 Build 2600] (x86)
LS-XHL w/ kernel 2.6.31.8 | LS-XHL w/ kernel 2.6.38.8 |
![]() |
![]() |
ご覧の通り、一見有意な差がない。
ただわずかな差のものも含め、8項目中7項目で2.6.38.8のkernelの方が成績がよい。
Sequential Writeは7%以上の向上だ。
つまり、2.6.38.8のkernelを入れる意味がないというべきではない、といってもいいような気がする、今日この頃。
手間を考えると入れる意味はないけど。
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ようやっと下がってきた!? |
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